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「SUNMI V2 PRO」ロール紙の入手・GMS/Google Play有効化、使い方を実機レビューしてみた

2024年8月31日

「SUNMI V2 PRO」は、Androidを搭載したサーマルプリンタ端末だ。レシート印刷機能でユニークな使い方ができると、2022年頃にSNS上で話題となった「SUNMI V1s」や「V2」の後継・上位モデルに当たる。

業務用ながら白ロムショップ等で流通しており、筆者も前々から欲しいと思いながら買い逃していた機種だ。今回、イオシス アキバ路地裏ジャンク店にてCランク中古品を発見。3ヶ月保証付き税込4,980円で購入できた。同店は2024年8月にジャンク専門店としてリニューアルオープンしたばかり。スタッフによると、ジャンク品以外にも、いわゆる“変態系端末”も取り扱っているとのこと。

本記事では、実際に「SUNMI V2 PRO」の使い方を確認するとともに、ロール紙の入手先やGMS/Google Play ストアの有効化など、気になるポイントをチェックしていく。

ロール紙はAmazonや楽天市場等の通販で入手可能

今回中古購入した際には、専用のロール紙が付属していなかった。

互換性のある感熱紙(紙幅58mm/外径40mm/内径8mm)は、Amazon楽天市場Yahoo!ショッピングで入手できる。

業務用ということで最低5巻パックから。正直そんなに必要ないが…。

“業務用”を感じさせるプラスチック筐体

Androidスマホの上部にプリンターが取り付けられたようなデザイン。

ディスプレイは約6インチのHD+解像度。

デバイスのスペックを表示できるアプリ「Device Info HW」で確認したところ、SoCはSnapdragon 425で、RAMがLPDDR3 1GB、ROMは4GB。Snapdragon 425は2015年発表のローエンドSoCであり、実際の動作面はかなり緩慢で重く感じる。

ロール紙はここにセットする。向きを間違いないように。

背面にはQRコード等をスキャンするためのカメラとフラッシュを備える。

充電端子がUSB-Cなのは地味に嬉しいポイントだ。

バックパネル取り外し式となっており、SIMカードやPSAMカード(セキュリティモジュール)はここに格納する。

プラスチックの筐体は、デザイン性より機能性を重視した業務用端末であることを思い出させてくれる。

GMS/Google Play ストアの有効化

Google Play開発者サービスとGoogle Play ストアは、SUNMI V2 PROに予めインストールされているものの、無効化されている。

デバッグモードを使用して有効化していく。


  • 開発者向けオプションを有効化


    端末側にて、設定 > 端末情報 > ビルド番号を7回タップ


  • USBデバッグをオン


    設定 > 開発者向けオプション > USBデバッグをオン


  • PCに接続する


    SUNMI V2 PROをUSBケーブルでパソコンに接続する。

    PCにADB環境が無い方は、SDK Platform-Toolsを予め導入しておく必要がある。


  • コマンドプロンプトを開く


    Win+Rキーを押下→cmd


  • 作業ディレクトリを移動する

    cd <Path>
    例:cd C:\Android

    Tips:エクスプローラーでPlatform-Toolsのフォルダを開き、アドレスバーにcmdと入力でもOK。


  • GMSの有効化

    adb shellにて、パッケージ名を指定してGMSを有効化する。

    以下のコマンドを実行。

    adb shell
    pm enable com.google.android.gms


  • Google Play ストアの有効化

    同様の方法で、Google Play ストアも有効化する。

    pm enable com.android.vending


  • 管理アプリの無効化

    このままだと再起動の度に上記作業が必要となってしまう。SUNMI製のデバイス管理アプリで制御しているらしいので、今度は逆にそれを無効化する。

    pm disable-user --user 0 com.sunmi.baseservice


  • 完了!


以上で“普通のAndroidスマホ”として使えよるようになった。

参考にした記事:Qiita,note

おすすめのプリンタアプリと使い方

準備が整ったので、実際に印刷してみる。

Google Play ストアにあるアプリを10個くらい試して、良かったアプリがこれら。

  • RawBT
  • Fun Printer
  • Thermer

RawBT

「RawBT」は、テキスト・画像・PDFファイルを印刷できる。

使い方は、アプリ上の設定から「InnerPrinter」を選択したのち、出力したいファイルやテキストを入力するだけ。

レンダリング方法の選択や白黒反転ができるので、細かい画像でも比較的綺麗に出力可能。

また、ギャラリーアプリ等から直接呼び出せる。(縦長の画像をそのまま縦に出力することができなかった。)

無料版だと印刷の下部に透かしが入る。

Fun Printer

「Fun Printer」では、テキストや写真はもちろん、QRコードやブラウザ画面の印刷、伝票・領収書形式の出力も可能。

日本語への翻訳がイマイチな部分が残っていたり、何故かプレビューが表示されないことがあるのが難点。

Thermer

テキストや画像、バーコード等を組み合わせたレシート作りに最適。

自分の名前や連絡先等をまとめて名刺代わりに使えそう。

実際に使ってみた感想:動作面は厳しいが、アイデア次第で色々できそう

SUNMI V2 PROの購入を検討している一般の方の多くは、単に面白そうだというネタ枠的な動機だろう。

実際に使ってみると、スペックの低さから来る動作面が厳しく、個人用途での利用は厳しいものだった。GMSが標準で無効化されている点などのハードルもあるため、その辺りを含めて楽しめる方のみ買って良い端末と言える。

もちろん、即売会でのPOS端末といった本来の用途での利用もできるので、その類のイベントに出店される方は一台持っておくと便利だと思う。

アイデア次第で使い道は無限大。ちょっと面白いスマートフォン⁉️が欲しい方は手にとってみては如何だろうか。

  • この記事を書いた人

Tek-Next(管理人)

2021年よりパソコンやスマートフォン、ガジェットに関する記事を投稿。デジタル機器のレビュー/検証のほか、実地調査を含むセール・特価情報の発信で数百万人以上の訪問者を獲得。

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