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OPPO/Xiaomi/Motorolaの取り組みと、三社が語った強みとは【IIJmio meeting 35 レポート②】

2024年7月25日

本記事は、前回に引き続き「IIJmio meeting 35」のレポートとなる。

イベントの後半では、IIJmioで取り扱いのあるOPPO・Xiaomi・Motorolaの三社によるパネルディスカッションが行われた。

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※本イベントは登壇者の撮影・内容のメディア掲載が許可されています

メーカー3社の紹介と最新情報

パネルディスカッションに先駆け、担当者が自社の紹介と最新情報について共有した。

Xiaomi

Xiaomi Japanからは、2005年よりモバイル業界に携わるプロフェッショナルである安達氏が登壇。

※以下、枠線内は登壇者の発言を筆者が要約したもの

Xiaomiのミッションは、”優れたテクノロジーを誰もが利用できるようにする”という意味の「innovation for everyone」であり、ロゴはMobile Internetの頭文字を取っている。2024年第2四半期におけるスマートフォンベンダーの世界シェアは3位となっている。ハード事業の利益率は5%を超えないようにしている。

IIJmioではLEICAとコラボしたXiaomi 14 Ultraをはじめ、数多くの製品を取扱中。スマホ以外にも、ウェアラブル製品や雑貨も販売している。

中国では、電気自動車「Xiaomi SU7」をわずか3年で開発。実際に体験すると、安全・効率化だけでなく、運転する楽しさがあった。いつか日本にも投入したい。(安達氏)

IoTや家電・車に至るまで、多種多様なカテゴリーにおけるXiaomiの存在感を改めて認識できた。特に、電気自動車の短期販売実現は非常に興味深い。CEOである雷軍氏の圧倒的カリスマ性と、社内の迅速な意思決定プロセスが感じられ、イノベーションを起こす組織体系が見て取れる。

同社のフラッグシップモデルである「Xiaomi 14 Ultra」の日本投入検討に際しても、ファンに対し雷軍氏自らがSNS上で反応するなど、ポジションにとらわれない積極的なコミュニケーションが印象的なXiaomi。

今後の国内における事業展開にも、ますます期待が高まった。

OPPO

オウガ・ジャパンからはプロダクト部 丹下氏が説明を行った。

OPPOはAIへの取り組みを行っている。ハイエンドからローエンドまで全ラインナップをAIフォンにする。2024年2月、深圳にAIセンターを設立した。

OPPOのこだわりは、開発・生産・修理・品質管理に至るまで、自社一貫で行っていること。工場の自動化も年々進んでいる。スマートフォンを取り巻く、タブレットやスマートバンド、ワイヤレスイヤホンのラインナップもあるので、引き続き期待いただきたい。(丹下氏)

修理までもを自社拠点で行っているという事実は驚きだった。プロダクトに対するこだわりが感じられ、筆者としてもOPPO製品の見方が変わりそうだ。

会場では、ミドルレンジスマートフォン「OPPO Reno11 A」の実機展示もあり。実際に触れてみると、ハイエンドに引けを取らないボディの高級さを感じた。

Motorola

続いて、モトローラ・モビリティ・ジャパン合同会社より、見潮氏がプレゼンを担当。

2023年度は、出荷台数やマーケットシェア、検索ボリュームが成長。日本でのブランド認知も広がりつつある。エントリーからハイエンドまで幅広いラインナップを取り揃えている。

motorola edge 50 proには、最新のAIカメラ技術を搭載。実際に車窓から風景を撮影した際は、白飛び改善効果を実感した。カメラの画質にこだわる方にもおすすめできる。(見潮氏)

近年のMotorolaは、折りたたみのrazrシリーズを早い段階で投入するなど、革新的な製品の展開に積極的だ。

ブランド認知に関しては、他2社と比較して劣る印象がある。若年層へのアプローチなど、今後のプロモーション次第では、さらなるシェア拡大が期待できるのではないだろうか。

展示機のなかでは「motorola edge 40 neo」が魅力的に映った。左右のディスプレイ湾曲は好みが分かれるが、持ちやすさに直結するため個人的には好き。本体は170グラムと非常に軽量で、想像以上に手に馴染んだ。

Motorolaの端末こそ、実機に触れなければ分からない良さがあると思う。

三社の取り組みと、それぞれの強み

ここからは、いよいよ3社によるディスカッションが行われた。

日本モデルで重要視していること

Xiaomiの強みは、スケールメリットと研究開発への投資。グローバルの良さを日本向けにも変えずに届けたい。例えば、POCOはグローバルからほぼそのまま持ってきているため、非常にコストパフォーマンスに優れる。日本への最適化よりも、スピード感を重視している。(安達氏)

IP68やFeliCa、eSIMは、レンジやユーザーを鑑みながら、製品選定を議論している。ユーザー数はグローバル全体で6億人を超えており、それぞれの地域の声を反映している。(丹下氏)

日本市場で求められているFeliCaやIP68は、ハードルが高かった。AIなど海外のほうが進んでいる部分もしっかりと日本に取り入れたい。(見潮氏)

FeliCa(おサイフケータイ)の問題は日本においてよく語られるが、ハードウェアの変更を要すといった事情など、改めてその難しさが伺えた。

安達氏は「FeliCaに固執していると魅力的なグローバル端末が入ってこない」と述べ、代替手段を模索したいと語った。

Xiaomiこそ「Xiaomi 14 Ultra」という旗艦を日本に投入したが、世界の最上位機種が国内で発売されないことは珍しくない。テクノロジーの愛好家たる筆者としては、先端技術にいち早く触れたいところであり、FeliCaを必須要件から外すXiaomi・OPPOの姿勢を支持したい。

AIに対する取り組み

Xiaomi 14 Ultraには撮影後の画像処理など、“目に見えないAI”が搭載されている。(安達氏)

今回、motolora edge 50 proにAI消しゴムを搭載した。MicrosoftやGoogle、チップセットメーカーのQualcomm/MediaTekとともに作り上げている最中。機能としてはこれから。(丹下氏)

画像処理にAIを使っている。今後、カメラにおいてキャプチャ・クリエイト・アシストの3つの軸でAIをやっていきたい。(見潮氏)

2024年現在、スマートフォンを語る上でAIは外せない話題だろう。

今のモバイル機器に搭載されているAIは、カメラ関連とLLMをベースとしたテキスト操作の2つに大別される。現状どのメーカーもこれ以上の利用方法をなかなか提示できていない。

AI開発競争が一時のブームに終わるか否かは、いかに新しい使い方を提案できるかに懸かっていると思う。

各メーカーの強み

スケールメリットを生かした研究開発とコストパフォーマンスが強み。スマホだけでなく様々なプロダクトの幅広いラインナップを用意している。

経営陣とお客様との距離が近い。企業文化として創業時から双方向のコミュニケーションが行われている。(安達氏)

自社一貫体制から来る品質の高さが強み。端末の薄さ軽さは変えず、さらに大容量のバッテリー搭載を目指している。(丹下氏)

開発拠点が世界中にあるので、ダイバーシティに富んでいる。色々な意見をもって活発な議論ができ、ユーザーの意見も反映しやすい。日本で売れた製品を、逆にインドなどの海外に持って行くこともある。(見潮氏)

同じグローバル企業としての三社だが、それぞれの考え方や根付いている文化が色濃く出た。スマートフォン市場が成熟しコモディティ化が進む中で、根幹にある思想から現れる差異は、ユーザーの購買決定要因として今後ますます重要となるだろう。

端末メーカーからみた「IIJmio」

こんなに品揃えが良い販路はない。モバイル業界の宝石箱、博物館、幕の内弁当。ユーザーはその中から賢く商品を選んでいる。(安達氏)

やはりラインナップの充実さ。デジタル広告の使い方の上手さ。(丹下氏)

Motorolaの機種をほぼすべて扱っている。ユーザーに価値や位置づけをしっかりと伝えている。(見潮氏)

筆者の意見としては、IIJmioの良さはなんといっても料金の納得感だと思う。安価なだけでなく、きめ細やかな選択肢が用意されており、いちユーザーとして重宝している。

また、家電量販店とコラボした施策展開など、オンライン・オフラインともに、比較的リテラシーの高い層が好んで選んでいる印象がある。言い換えれば「詳しい人が見ても納得」ということだ。そうした人々に支持されるIIJmioは、これからもMVNO市場を牽引していくだろう。

IIJmio meeting 35は、以上で終了。イベントを通して、IIJ・メーカーの担当者から貴重な話を伺え、大変有意義な時間となった。

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展示ブースも充実!

最後に、展示ブースの写真を掲載して、本記事を締めくくる。

※画像はタップで拡大できます

各メーカーの担当者から、直接説明を受けられた。

  • この記事を書いた人

Tek-Next(管理人)

2021年よりパソコンやスマートフォン、ガジェットに関する記事を投稿。デジタル機器のレビュー/検証のほか、実地調査を含むセール・特価情報の発信で数百万人以上の訪問者を獲得。

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